音階を吹いてみましょう。音階は、いわゆる「ドレミファソラシド」です。
音階を吹くためには、それぞれの音の指使いを知っていなくてはなりません。運指については、
楽器の説明書や、教則本の裏表紙などに書いてあるはずなのでここでは省略します。
まずは、ゆっくりと吹いてみます。メトロノームを60くらいにして、それぞれの音を
8拍吹いて4拍休みの形で順にあがってきましょう。4拍休みがあるので、その間に充分
息を吸っておきます。指も、その4拍の間に準備しておきます。
それが間違わずに、しかもきれいにできるようになったら、1音4拍であがっていきましょう。
あいだの休みはありません。ですから、息をどこかで吸わなくてはならないのですが、
音が変わる瞬間の一瞬で吸わなくてはならないのです。前の音の終わりが変になったり、
次の音の出だしが遅れたりしないように、何回も練習していきましょう。
音の変わり目は、特に気を付けましょう。指の動きが遅いと、前の音と後の音のあいだに
余計な音が入ってしまいます。それでは困るので、指の動きはできるだけ素早くします。
あまり指が遠くにあると、動きが早くても時間はかかるので、注意が必要です。
最終的には、どんどん早くしていくことになるのですが、今は早くすることよりも 一つ一つの音を確実に出すように注意してください。
音階だけではちょっとつまらないので、簡単な曲も吹いてみましょう。
どんな曲でもいいのですが、いきなり難しい曲はふけるはずもないので、
簡単な曲を探しましょう。結構いいのは、いわゆる童謡です。音域が比較的狭い上に、
早い指回しもさほど要らず、みんなよく知っているので、次の音が何か予想しやすいからです。
まず、その曲にどんな音がでてくるか確認しましょう。楽譜があればそれを順に目で
追いかけてみてください。もし知らない音があったら、運指表で確認しておきましょう。
はじめに吹くときは、本来のテンポよりももっとゆっくりのテンポで吹いてください。
それでもきっと何回か間違ったり、変な音が鳴ったりしてしまうでしょう。
何回かゆっくりやってみて、何回も間違ったり失敗するところは、あなたのウイークポイントですから、
その前後だけ取り出して、何回も練習して克服します。全体が確実にできるようになったら、
少しテンポをあげます。これを繰り返すことで、本来のテンポでふけるようにします。
なぜゆっくりからするのかと言えば、速いテンポでは、間違ったところがわかりにくく、 間違ってもできたふりをする「ごまかし」が起こるからです。それではいつまでたっても 上達することはできません。
さて、ここまでで気を付けないといけないことがいくつかあります。
まず、ずっと楽器を吹いていると、唇の周りがだんだん疲れてきます。
特にはじめのうちはすぐにだるくなってきて、力が入らなくなり、唇の横から
息が漏れたりしてしまいます。そういう状態になったらすぐに練習を中断して休憩しましょう。
無理に練習を続けると、せっかく覚えたアンブシュアに変な癖がついていい音がならなくなります。
次に、練習の合間にクリーニングスワブを通して、楽器の中についた水分を取り除きましょう。 ふつうのクラリネットは木製です。木は、水分に対してあまり強くありません。 もちろん、表面に特殊塗料を塗るなどして対応はしていますが、 こまめに水分をとってやった方がいいのです。
それと、これが一番大事なのですが、上で述べた音階練習や曲練習よりも、
一つの音をきっちりのばすロングトーンの練習の方が数段大事です。
気分転換や、音楽の楽しさを満喫するために曲を吹くのも時にはいいのですが、
そのための力となる基礎練習はおろそかにしてはいけません。
必ず充分な時間をロングトーンに割いて、自分の思い通りの音が出せるように
練習しましょう。