このページの最終更新:25th Feb 2002
腹式呼吸の基礎
腹式呼吸とは
吹奏楽をやってたり、クラリネットを吹いた事がある人なら一度は聞いたことが
あると思います。楽器を吹く時には腹式呼吸が大切だって。でも、そう声高に
主張する人に限って、本当の腹式呼吸を分かってなかったりするものです。
「大体そんな事いわれなくても、人間は生まれた時から呼吸して生きてるじゃ
ないですか。それをわざわざ気にする必要なんかないでしょ」という疑問に
答えられる人は少ないかも知れません。
これに対する解答としては「胸式呼吸では息のコントロールが難しく、息の密度や
速度、太さが変化しやすいし、吸い込める空気の量も不利になるので、腹式呼吸を
するのだよ」という事になります。
さらにいえば、胸式呼吸は肺の細胞に負担をかけるので、呼吸器系が弱い人には、
肺に傷をつけたり、穴を開けたりする危険もないとは言えない、という事らしいです。
実際のところは、普通に息をしている限りほとんど問題ないと思います。
強いていえば、女性の場合無意識に息をしてると胸式呼吸になるので自分が
思っているほどしっかり肺に息が入ってない事があるから、ときどき「大丈夫かな」
って気にかけてみる事が必要な事ぐらいでしょうか。
まずは腹式呼吸の感覚を知ること
はじめに、腹式呼吸の感覚をつかむこと、あるいはそれを生かして息をコントロール
することを目的とした練習の例をあげてみます。もちろん、必ずしもこのとおり
やる必要はありません。
- 両手を、ベルトの少し上、真横の横っ腹からこぶし半分うしろ側にあてる。以下、この手を
当てた部分を「横後腹」と表現します。
- 息を吐く。普段の呼吸では使わない範囲まで、充分に吐ききる。
- ゆっくり息を吸う。と同時に、手を当てた部分を膨らませる。本当は「息を吸うと横後腹が膨らむ」と
いうのが正しいのですが、はじめのうちは意識を逆に「横後腹を膨らましながら息を吸う」つもりで
いいと思います。
- いったん息を止め、「t」の発音で、同じ調子で吐き出す。このとき、膨らんだ横後腹が戻らないように
意識します。といっても、ふつうは多少戻ってしまいます。
なお、息が同じ調子で出ているかを確かめるには、細く切ったティッシュを口の前にかざしてみると
わかりやすいです。同じ調子で出せていれば、ティッシュは同じ調子で揺れます。逆に、不安定に
なっていると、ティッシュは大きく波うったり、暴れるような不規則な動きをします。
空気をたくさん吸うこと
次に、肺の容積を目一杯使う練習です。実際にどんな練習をするかというと、だいたい次の感じです。
- メトロノームを60くらいに合わせる。
- 4拍かけて息を吐く。
- 4拍間、1拍ずつ息を吸う。連続して吸うのではなく、各拍のおしまいで短く息を止めます。
また、はじめの1拍で目一杯吸い、残りの3拍はそれぞれ、息を無理矢理押し込む感じで吸います。
- 4拍間息を止めたまま維持します。
- 4拍かけて、息を出し切ります。4拍間一定のスピードと量を維持します。理想的には8拍で
ちょうど息がなくなるのがいいですが、息が足らない場合は、息を吐いているつもりで待ちます。
- 4拍間息を止めたまま維持します。
- 3〜7を繰り返します。そのとき、3.、4.、5.の拍数を1拍ずつ伸ばしていきます。僕が
やるときは、16拍までいきますが、どこまでやるかは時間や実力との相談になります。
なお、これを慣れない人がすると、過呼吸に陥って倒れてしまうことがあります。少しでも
めまいを感じたり、しんどいと思ったら、中断する勇気が必要です。また、拍数を伸ばすと、当然ながら
あとのほうの拍では息が吸えません。その場合でも、無理矢理息を吸う気持ちで、吸うのと同じ
動作をします。あるいは、空気の塊を無理矢理飲み込むようなイメージかもしれません。
(本当に空気を飲む(=胃に空気を送る)訳ではありません、念のため。)