終止法は、もともとは教会のコラール(賛美歌)の決まったパターンが
出発点だったようです。現代では、音楽に区切りをつけたり、音楽の終わりに
終止感を出すために用いられます。
終止法には、いくつかのパターンがあります。それは、完全終止、変格終止、半休止、
偽休止と呼ばれます。
完全終止は、属和音か属七和音から主和音に進んで終止します。和音が転回しているかどうかで
十分休止と不十分休止に分けられます。和音が転回していなくて旋律が根音になっているものが
十分休止(左)、それ以外が不十分休止(右)となります。
変格休止は、下属和音から主和音に進みます。賛美歌の終止によく用いられ、別名を
教会終止ともいいます。
ある和音から属和音に進んで、音楽の流れが一旦止まるような進行を半休止といいます。
また、偽休止は、本来主和音に進んで終わるべきところをそれ以外の和音に進んで
終わるものといいます。多くは vi の和音に進みます。
上に述べた終止法を利用して、音楽の中でよく使われる和音進行を取り出したものを
カデンツァといいます。一番簡単なのは和音が「I-V-I」と変化するものです。
これを少し複雑にすると、「I-IV-V-I」「I-IV-I-V-I」というパターンになります。
これらをみてみると、上の終止法のいくつかが組み合わされているのが分かります。
現代の我々の回りにある音楽は、必ずしもこのパターンに乗っているとは
いい切れません。和音ひとつをとっても、いわゆるメジャー・マイナーの
純粋な和音だけでなく、セブンスコード、ナインスコード、イレブンスコード、
増和音、減和音、さらにはベースとハーモニーが違うコードだったり、
考え出したらきりがありません。が、どんな場合でも共通しているのは
不安定な和音はいつか安定した和音に解決されるという事です。その感覚を
つかむためにも、基本的なコラールの練習をするのは有効だといえます。