私たちは普段「この曲は2拍子」という使い方で気軽に拍子という言葉を使っています。
しかし、この拍子をちゃんと定義するとしたら、あなたはちゃんと定義できますか。
音楽を形作る音は、適当に羅列されているのではなくて、強弱がある一定のパターンで
繰り返しあらわれます。そのパターンを細かくみてみると、基準となる強部と一定数の弱部が
あり、その繰り返しの最小単位は「強・弱」か「強・弱・弱」であることがわかります。
この最小単位が連続して現れることで起こる、強弱の周期的な運動が拍子なのです。
楽譜上では、この拍子の単位ごとに縦線を引いて強弱をはっきりさせています。
さて、私たちがふつう見かける楽譜では、2/4 や 3/4、4/4 あるいは 2/2 が標準的です。 しかし、楽譜の書き方を変えれば、4/4 は 4/2 と同じですし、4/1 や 4/8 でも 書くことができます。これは、音譜が長さの比を表すことしかできないことによりますが、 これらはいずれも4拍子なのです。
拍子は、その拍数によって様々なものがありますが、一番簡単な「強・弱」のみの2拍子と、
「強・弱・弱」の3拍子を単純拍子といいます。また、4拍子も本来は2拍子の組み合わせなのですが、
これも単純拍子に含めています。これらは、拍子の基本形ということができます。
それに対して、6拍子をはじめとするそれ以外の拍子は複合拍子といいます。その中で、
同じ最小単位のみを繰り返すものとしては 6,9,12拍子などがあります。二つの最小単位が
組み合わさって現れるものとしては5,7拍子などがあります。
複合拍子のうち、後者の方は現代音楽などによく用いられていますが、このように
二つの最小単位が組み合わされると、リズムが独特の雰囲気を持ってきます。
このようなものを特に変拍子と呼ぶことがあります。
音楽の始まりの部分に注目すると、始まる音が強拍になっているものと、弱拍になっているものが
あります。強拍から始まる場合を強起、弱拍から始まる場合を弱起と呼びます。
強拍は1拍目に限られていますが、弱拍は多いので弱起には様々なパターンがあります。
弱起のうち、強拍から前にはみ出した部分をアフタクトと呼ぶことがあります。
また、音楽全体が弱起の場合、はじめの小節は拍数が足りません。このような小節を
不完全小節といいます。不完全小節がある場合、最後の小節の拍数を調節することで
曲全体の拍数を保ちますが、曲によっては特に注意を払っていないものもあるようです。
ちなみに、不完全小節は、小節数を数えるときにはカウントしません。